一般に、妊娠中期は全妊娠期間の中で出血が起きることは少ないと言われています。初期で起きる体調のトラブルが少なくなり、後期ほどは血液の量は増えていないからです。
そんな「安定期」に出血が起きたらとても不安ですね。でも、一口に「出血」と言ってもいろいろあります。
今回は妊娠中期に出血が起きる原因と対処法をお伝えしていきます。
目次
妊娠中期の出血はなぜ起きるの?
原因は主に以下の3つです。順に紹介していきます。
膣にできるびらんやポリープ
「びらん」とはすりむけた状態のことをいい、ポリープは小さなできもののことです。膣にそれらができると、妊娠することで充血し、そこに刺激があった場合などに出血することがあります。
痛みはなく、これらが出血の原因でも異常サインではないので大丈夫です。
切迫流産、切迫早産
「切迫流産」「切迫早産」は流産、早産しかかっている状態のことです。赤ちゃんが出そうになるということは同じですが、妊娠22週未満のものを切迫流産、妊娠22週以上のものを切迫早産と呼んでいます。
なぜ22週なのか?それは妊娠22週を過ぎると、赤ちゃんが外に出ても生きられる可能性が出てくるからです。そして、切迫流産・早産になると出血する場合があり、医師の診断を受けて自宅安静なのか入院なのか決まります。
「流産」という言葉を聞くと怖いですが、7割くらいは無事に出産までいくのでとにかく落ち着いて日々を過ごしてほしいです。
前置胎盤
通常、胎盤は子宮の上の方についていますが、稀に胎盤が子宮の下の方に位置し、子宮口をふさぐようについていることがあります。この状態を前置胎盤と呼んでいます。
前置胎盤になると、胎盤が傷つきやすくなるため、出血を起こしやすくなります。大量に出血することもあるので、検診時に「前置胎盤」と言われた人は、出血に十分に敏感になっておく必要があります。
出血の対処の仕方は?
出血の原因を紹介しましたが、自分では原因を特定できないことも多くあります。そして「出血」にもいろいろな種類があって、一刻を争うものから様子を見て大丈夫なものまであります。順に紹介していきます。
前置胎盤と診断されていた場合はすぐに病院へ
前置胎盤と診断されている状態で出血を起こした場合、胎盤から出血している可能性が高いです。
胎盤は赤ちゃんの栄養のつまったとても大切なもの。そこから大量に出血すると、母子ともに危険な状態になることもあります。大量ではなかったとしても、すぐに病院に行き、医師の指示に従いましょう。
前置胎盤と診断されていない場合
こんな出血なら、まずは様子を見ます。
次のような出血の場合、2〜3日様子を見て出血が続くときは受診をしましょう。
・血がピンク色
おりものに少量の血が混じっている状態です。
・血が茶褐色
少し前に出血した血が出てきたものです。血液は少し時間が経つと、茶褐色に見えます。現在は出血していない証拠ですね。
・出血は1回だけ
セックスなどの刺激が原因かもしれません。
・忘れた頃に時々
「びらん」や「ポリープ」かもしれません。
こんな出血ならすぐに病院へ
・鮮血
真っ赤な血が出てきたら、出血が今も続いていると考えられます。異常が起きているサインです。
・ダラダラ出血が続く、大量出血
赤ちゃんが危険かもしれません。
すぐに病院に行く必要があるときは、自分で車を運転しないで
上記に記した「すぐに病院に行く必要があるとき」ですが、一人で家にいるときに出血が起きると自分で車を運転したくなってしまうと思います。
しかし、大量に出血している場合は特に運転が危ないです。タクシーを呼ぶなどの対応をして、自分で運転をしないようにしましょう。もちろん、誰かが家にいるときはその人に運転してもらいましょう。
最後に
妊娠中期の出血についてお伝えしていきましたが、これは妊娠している全ての女性にとって大切なことだと思います。私は運良く出血を起こしませんでしたが、知っておくことで心構えができます。
一人でいるときに出血があっても落ち着いて対処できるように、心の準備をしておくといいですね。