母乳は、赤ちゃんの免疫力を高め、人工的に作ることができない成分をたくさん含んでいます。そのため、ほとんどの産院では母乳育児をすすめます。
確かに、母乳は母体の血液を原料に作り出されるのだから、いいものに違いありません。しかし、母乳ほどママを悩ませ自信を無くさせるものもないのです。私も母乳に悩んだママの一人です。
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母乳の素晴らしさとミルクの素晴らしさ
私が生まれた当時は、「母乳だけでは栄養が足りないから、粉ミルクをあげるように」指導された時代でした。実際、私自身は母乳ではなく粉ミルクで大きくなりましたが、問題なく大きく成長することができました。
粉ミルクは、ママの気持ちを軽くしてくれます。「粉ミルクでもいいのよ」と言われるだけで、安心することができます。母乳は、ママの精神状態が出る量に影響を与えます。
「母乳を出さなければ」と思えば思うほど、母乳が出にくくなってしまう可能性があります。粉ミルクも、栄養的に日々めざましい進化をしています。母乳育児だけにこだわらず、粉ミルクも第二候補に入れたうえで、母乳育児を行ってみてください。
母乳が上手に吸わせられない場合は、搾乳という方法があります
母乳は、早い人で出産前から分泌が始まります。遅い人でも、出産を機におっぱいが急激に張り、母乳は出ます。
しかし、問題は赤ちゃんの口に上手に吸わせることです。赤ちゃんの口は、とても小さく、ママの乳首は出産を機に大きくなるため、大きさが合わないのです。
私も赤ちゃんの口と合わずに、母乳は大量に出ているのに、飲ませることが上手にできませんでした。何度も吸わせてみたのですが、結局乳首から、口へ直接吸わせることはできず、哺乳瓶に搾乳してから与えていました。
母乳を我が子に与えたいと思う気持ちは、ママ共通の思いです。しかし、上手に吸わせることができないときは、搾乳をおすすめします。
搾乳する際の注意点
搾乳は、清潔な手でおっぱいから哺乳瓶に絞り出します。搾乳はすればするほど、母乳が生産される量が増えていきます。搾乳はかなり手を使うため、搾乳機を使用することもおすすめです。
搾乳機は、赤ちゃんグッズを扱う量販店などで購入できます。搾乳後の母乳は、とても雑菌が繁殖しやすい状態です。搾乳後の母乳は、なるべく早く飲ませるようにしましょう。
もしも、冷蔵庫で保管する場合は、温めてから与えるようにします。温める場合は、電子レンジで温めてはいけません。熱湯で湯せんをすると、せっかくの母乳の成分が壊れてしまうため、熱湯湯せんもやめてください。
お風呂程度の湯せんで、ゆっくりと温めて、やけどをさせないように、必ず温度を確かめてから赤ちゃんに与えてください。
母乳にいい食事
母乳は、母体の血液を原料に作られます。そのため、母体が食べたものによって味も色も違いが出ます。なので、味が均一な粉ミルクで育てた子供よりも母乳育児の子供のほうが偏食しないとの意見もあります。
母乳に適した食事は和食です。なぜならば、油脂の使用が少ないため、さらさらとした母乳が作られるからです。さらさらとした母乳は、乳腺のつまりを防ぐため、乳腺炎を起こしにくくなります。乳腺炎は、乳房が熱を持ちとても痛みを伴います。
ケーキや揚げ物など、油脂が多い食事ばかりしていると乳腺炎になりやすくなってしまいます。和食で栄養バランスよく、食材の数が多い献立を考えるようにしましょう。
また、水分も母乳に大切です。母乳を出していると、自然とのどが渇きます。甘いジュースではなく、カフェインや糖分が入っていない飲み物をこまめに補給しましょう。
母乳が出ないことよりも悩むママのほうが心配です
母乳が悩みの種のママは本当に数多くいます。母乳が出ないで悩んでいる場合は、母乳マッサージを受けてみることも一つの方法です。
また、ママがリラックスすることで、母乳が出るようになることもあります。それでも、母乳が出ない場合は粉ミルクを使ってみてください。
母乳が出ないから、ママ失格なんて思わないでください。母乳は、出ればいいけれど、出なくても大丈夫なものなのです。哺乳瓶で粉ミルクをあげるときに、しっかりとだっこして赤ちゃんの目を見てあげることができれば、あなたは立派なママなのです。