マタニティブルーは当事者でなければなかなか理解できないものです。出産から時間が経ち、今だからマタニティブルーに対して冷静に考えることができます。
もし、マタニティブルーで悩んだり、ツラい気持ちになっているママさんがいれば、気晴らしくらいの気持ちで読んでみてください。
私の経験とどうやって解消したのかをまとめますので、参考になれば幸いです。
目次
産後のマタニティブルーが辛かった
私は、出産後のマタニティブルーが辛かったです。妊娠中にも、しばしば不安に襲われたり無性にイライラしてしまったり落ち込んでしまったり感情の起伏が激しく、またちょっとしたことで気持ちが揺れたりしたこともありました。
けれど、気分転換に出かけたり運動を兼ねて散歩したりしているうち、たいていは気分が晴れ、落ち込みは解消されました。
ところが、出産後のマタニティブルーは大きくて、およそ3週間くらいの間、涙と気分の落ち込みと焦燥感でボロボロになっていました。
先が見えない不安
マタニティブルーで一番辛かったことは、先が見えなかったことです。「いつまで続ければ終わる」と知っていたら、多少つらくても頑張れることはあると思います。
けれど、育児には終わりはないのですよね。むしろ、終わってしまったら大変なことなのですけれど。それでも、終わりがないこと、どこまでやってもまだまだ、しかも未体験のことが無尽蔵にやってきて尽きないことに、疲弊しきっていました。
特に、退院後一週間くらいしてから子どもの一ヶ月検診が終わるくらいまでの間が、マタニティブルーのピークでした。とにかく辛くて辛くて、毎日涙を流しながら、ただひたすら赤ちゃんの要求に応えなければ、赤ちゃんを元気に育てねば、というプレッシャーと戦い続けていました。
今だから分かること
(1) 自分で自分にプレッシャーを与えていた
今思えば、自分で勝手にプレッシャーに感じて、自分で勝手に苦しんでいただけなのですが、渦中にあったときには、もうその重みで一杯で、不安と怖れの気持ちでビクビクしていました。
赤ちゃんは可愛いし、短い期間でも成長ぶりが感じられて、そのときは嬉しい気持ちになったのですが、赤ちゃんに激しく泣かれてしまったりすると、マタニティブルーの症状が発動して、一気に落ち込みに襲われました。
(2) 心身共に疲れていて余裕が無かった
疲れていて余裕がなく、何度か恐ろしいことに泣く我が子を放り投げてしまいたい衝動に駆られたことさえありました。
もちろん、そこには至りませんでしたが、そうしてしまってもおかしくないくらいに、まるで追いつめられたような心境になってしまっていました。
とにかく、終わりがなかったこと、初めての子育てだけに自分では如何ともし難いことが続いたこと、これが辛くて、必要以上に苦しく感じて仕方がありませんでした。
(3) 赤ちゃんの気持ちが分からなかった
一回の授乳が終わっても、オムツ替えしてネンネしたと思ったらすぐに目を覚まして…休む隙などありません。とりわけ、赤ちゃんに激しく泣かれてしまうと、もう自分の方が一緒に泣きたい気持ちになって、実際一緒に大泣きしていました。
夜も眠れない、食事もろくに取れない、それでも赤ちゃんは泣く…どうしてあげたらいいかわからず、ネットで調べても「わたしもそうでした」「うちも同じです」共感ばかりで具体的な解決策は見つからず、途方に暮れるばかり。
しまいには、自分の子なのに気持ちをわかってあげられない、私はダメ母だ…とまで思ってしまって、ひたすら自分を責めたり。
知人が産後うつになってかなり大変だったのですが、私もまた産後うつになってしまったのかと悩んで、それがまた落ち込みに拍車をかけていました。
一度赤ちゃんから離れて見よう!
(1) ひとりの時間を意図的に作る
そんなマタニティーブルーの症状を解消するのに効果があったのは、ひとりの時間をもつことでした。
私の焦燥ぶりに主人が気を利かせてくれて、たとえ短時間でも私が一人で散歩したり、出かけるのがしんどいときは赤ちゃんのお世話をかってでてくれて、私が子どもから離れて一人で、自分のペースですごせる時間をつくってくれました。
ときにはアロママッサージの予約を入れてくれて、気持ちも体もほぐす機会をつくってくれました。これには本当に、とても助けられました。
(2) 悩みを話して吐き出す
また、主人もそうですし、実家の母や友人など、他の人に悩みを聞いてもらえたのも、大きかったです。ついつい、自分一人で何とかしようとしてしまうと、ドハマりします。
視野も狭まって解決策も見出しにくくなりますし、何より、自分にかかる責任の重さに心が折れそうになってしまいます。落ち込みもしますし、やるせなさや、時には憤りさえ感じることもあります。
そういうときに、気持ちを分かち合える人がいる、相談に乗ってくれる人の存在は大きいです。家族に相談しにくいときには、助産師さんにアドバイスをお願いするというのも有効だと思います。
(3) 時には有料のサービスもおすすめ
私の場合は、幸い出産のときにお世話になった病院で母乳外来があり、母乳マッサージをしてもらいながら助産師さんに育児の悩みを相談できる有料のサービスがあったので、マタニティブルーが酷かったときには予約をお願いして、相談に乗ってもらいました。そこでもらったアドバイスと安心は、かなり大きかったです。
頭では分かっていても、気持ちが付いてこないのがマタニティブルー
マタニティブルーは、産後のホルモン変化によって起こるもので、日本人の2人に1人は経験するらしい、と妊娠中から聞いてはいました。
妊娠・出産に伴う、女性の体の変化が、心の面にも影響を及ぼしているんだ、そう頭ではわかります。けれど、いざ実際に自分がマタニティブルーになってしまうと、頭では理解しているつもりでも、心がついていかなくなるのですよね。
まるで自分一人がダメでどうしようもない風に感じてしまって、泣けて泣けて仕方なくなってしまったりもすると思います。
必ず終わるので安心して
けれど、不思議なくらいスッと、一ヶ月検診が終わった辺りから、気持ちが落ち着いてきてラクになりました。一人の時間をもらったり、話を聞いてもらったりしたこともあって、子どもに対しても要領をつかんできたのか、落ち着いて、穏やかな気持ちで一緒の時間をすごせるようになりました。
マタニティブルーの症状で、無性に泣けて仕方なくなってしまったり、妙にイライラしてしまったり、感情の起伏が激しくなったり気持ちが塞いでしまったりしたことは、妊娠、そして出産という一大事業を為した女性が通る「変化の一過程」だったのだな、と今ふりかえってみて思います。
一番は一人で抱え込まないこと!
産後1~2週間で元に戻るとは言われていますが、時間の経過だけでなく、自分だけですごす時間をもらったり、話を聞いてもらったりして、周りに頼らせてもらうことで随分軽くすることができると思います。
辛い時ほど、自分で何とかしようとしてしまいがちですが、そういうときこそ周りに頼ることを覚える好機。一人で抱え込まずに、「お互い様」で周りに甘えさせてもらいながら、少しでも気持ちを軽くしてすごしていくことを、マタニティブルーのときにはおすすめしたいです。